製薬企業、メディカルアフェアーズで行うデータ創出の種類、RCTからReal world evidenceまで

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製薬企業のデータ創出というとどのようなイメージがあるでしょうか?

多くの方は治験と考えるかもしれませんが、実はそれだけではありません。

メディカルアフェアーズではそれ以外のデータ創出も行っています。

前向き試験から後ろ向き試験、かなり変わったReal world evidenceまで行っています。

医学研究に興味のあるような医師、研究者、MR、データサイエンティストの方を念頭において記事を作りました。

臨床試験に関わりたい人にとって、製薬企業、メディカルアフェアーズはよい職場といえるでしょう。

今回は、どのような臨床試験に関わるのか、そのバラエティーについてお話します

私が現在扱っている臨床試験

メディカルアフェアーズではかなりたくさんのデータ創出を行います。

並行して色々なフェーズをがありますが、私は一度に10本ぐらいのの研究を並行して管理しています。

私は一つの部門 (婦人科とかそういうレベル) を持っているレベルなので、会社のメディカルアフェアーズレベルだとかなり多い数になります。

主なものとして

  • Global studyの再解析
  • 市販後のRCT
  • レジストリー研究
  • データベース研究
  • Social listening

などを行っています。

以下、これらの研究について簡単にご紹介いたします。

Global studyの再解析

国際共同治験などのデータを再解析します。

日本でどのようなデータの需要があるのか?というのを外勤であるMSLとともに先生方に聞きまわります。

そこで出てきた需要にたいして、答えるような方向で再解析を計画することになります。

日本国内の研究ではなかなか実現できないような解析も行えます。

辛いところとしてはGlobalと交渉せねばならず、なかなかタフです。

しかしながら、かかる時間もコストも他の研究手法に比べると少ないので、コスパがいい方法です。

実際に解析する人からはいい顔されないですけどね。

市販後のRCT

2021年1月22日現在、日本では治験以外の企業主導のRCTが計画できません。

したがって、市販後のRCTをやる機会はかなり少ないです。

しかしながら、アカデミアと共同研究として市販後のRCTを行うことは可能です。

臨床研究法の関係上、ハードルは高いのですがチャンスはあります。

RCTは疑問が明確な場合に行う研究としては、エビデンスレベルが最も高い研究になります。

日本単独で行う場合は大きな規模のものを計画することは難しいのですが、疾患領域によっては1000例以下であれば行われることもあります。

日本から上がってきたリサーチクエッションをRCTで示すということは、日本の医療向上につながっていてやる気がでますよね。

また、できたデータはMSL、MRが資材として使うことになるので、自分の作ったデータが医療を変えるインパクトも実感できます。

製薬企業以外でRCTを計画する機会はほとんどないので、ここは製薬企業のメディカルアフェアーズにいる醍醐味と言えるでしょう。

レジストリー研究

企業が行う前向き研究としては前向きレジストリーが多いです。

レジストリー研究とは、実臨床の治療を調べることを目的とした研究です。

患者の登録や来院回数、検査の種類などのみ規定して、薬剤治療を規定しない、観察研究と呼ばれるタイプのものです。

よくあるクリニカルクエッションとしては、

  1. 使われるべき患者の中で、薬剤が使われていない患者はどのぐらいいるか?
  2. 疾患領域の身体的な負担はどのようなものか?
  3. 薬剤の有効性、安全性

などが挙げられます。

Real world evidence

ビッグデータの一部を構成するのがReal world dataになります。

Rea world dataは日常生活を送っているときに自然に溜まってくるデータをさしています。

もっと具体的に記載しましょう。

電子カルテが一つの例です。

一般的には後ろ向き観察研究と言われます。

よくあるクリニカルクエッションはレジストリー研究と同じようなものです。

安い、症例数が多いなどの大きなメリットがあります。

比較的手軽にできるので、メディカルアフェアーズの活動として重要な位置を占めています。

一方で、確からしさが低くなる、本当に欲しい情報が得られない可能性があるなどの弱点があります。

このメリットを鑑みて、上市前にReal world evidenceを利用して、新しい薬剤が必用な理由などを明確にする、などの目的で選択されることが多いです。

Unmet medical needsの明確化ということになります。

近年では、デジタルトランスフォーメーションの流れの一環として、Personal health record (PHR) と呼ばれる、色々な情報を統合する流れがあり、今後、ますます盛んになる領域です。

医師がわかっていないような、病院受診前の問題などにもアドレスできます。

詳しく知りたい方は『製薬企業メディカルアフェアーズでデータジェネレーションが活発になっている背景』を参考にしてください。

メディカルアフェアーズ目線のみならず、営業、開発目線でも重要な領域です。

様々な解析手法が開発されており、データサイエンティストの方は特に活躍できる領域です。

Social listening

ソーシャルリスニングはインターネット上のツイッターやブログなどの情報を集めてきて、解釈するような研究です。

患者さん、介護者、医師の声などを拾うことができる点で斬新な手法です。

学術論文になっているケースは少ないものの、今後増えていく手法と思われます。

長期予後ではなく、生活の質であったり、家族の負担などが議論されることが多い一方、それらを示すデータが非常に限定的であることが理由です。

まとめ

製薬企業は開発治験以外にも様々なデータ創出を行う機会があります。

医療データ創出に興味がある方は、製薬企業、とくにメディカルアフェアーズも検討してみてもいいと思います。

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