製薬企業メディカルアフェアーズの外勤、MSLになるために必用な資質

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MSLの資質

メディカルアフェアーズで働く際に求められる能力について説明します。

今回は、メディカルアフェアーズ部門に入る際にほとんどの方が目指すであろう、MSLにフォーカスしてお伝えします。

この記事は、メディカルアフェアーズに興味があるけれど、自分に適性があるか心配という方のために作りました。

主に、想定される経歴、英語力、医療知識、業界知識、ソフトスキルについて書いていきます。

参考:メディカルアフェアーズについて詳しく知りたい方向け

MSLに転職しやすい職種

MSLに転職しやすい職種は製薬企業勤務、医療従事者、研究者 (博士新卒含む) です。

具体的に言うと

  • MR
  • モニター
  • 医師
  • 薬剤師
  • 看護師
  • 研究者

ということになります。

ベースとして最低限、論文が読める程度の英語および医学知識、コミュニケーション能力が必用になります。

加えて、製薬企業の理解、医療現場の理解、論理的思考などは加点につながりますからです。

看護師のMSLは見たことがないですが、資質的には可能です。

英語

メディカルアフェアーズ内で英語の能力開発は大きな課題であり、MSLでも英語能力は重要です。

通常の業務では論文を読むという程度なので、英語力というよりは疾患理解、臨床試験に対しての理解などがあれば問題ありません。

ということで、入職するための最低限のレベルは論文が読めるレベルです。

一方で、プロジェクトベースでグローバルとの関連業務などを行う際には高い英語レベルが必用になります。

したがって、こういったプロジェクトに関わりたいのであれば読む・書く・聞く・話すの4技能が必用になります。

製薬業界で生き残るにはここを目指しましょう。

到達は入職後でいいですが、勉強はすぐ始めましょう。

面接で本気度を伝える必用があるからです。

医学知識

医学的な知識

最低限の知識は必用です。

しかしながら、深い知識は必用ありません。

いわゆるメガファーマと言われるパイプラインが豊富な製薬企業の場合は製品の種類が沢山あり、一つの疾患領域に長くとどまることがないからです。

したがって、医学的な知識は最低限で大丈夫です。

入職後は医師との議論に耐えるように深い知識が求められるので、それに耐えうるように勉強する機会は豊富にあります。

当然、医療知識がある方が優遇はされます。

博士、薬剤師、医師など医療知識が高い方はアドバンテージが高いです。

即戦力として多大な期待を受けるからです。

最低限の医学知識は必用
深さは必用ではない
とはいえ、知識がある方が医師との議論をしやすいので採用されやすい

統計的な知識

統計的な知識は重要です。

MSLの業務としての医師との議論の目的の一つは臨床研究だからです。

臨床研究は、医療上の課題に対して数字的に答えを出すものです。

つまり、数字を適切に考えることができる能力は医師とのディスカッションで重要になります。

しかしながら、就業しているMSLであっても統計の知識はほとんどありません。

したがって、統計の知識は入職時のバリアにはなりません。

一方で、研究職などで、自分で統計処理をした経験がある方は大きなアドバンテージとなります。

業務では深い統計的知識は必用がないので、初歩の統計知識で十分です。

MSLをやりたい方は、少しの統計の勉強で大きなアドバンテージが得られます

統計知識はMSLの業務で重要だが、ほとんどのMSLはその能力がない。
統計知識がないことはマイナスにならないが、知識があるとかなり大きなプラスになる。

医療業界に対しての理解

製薬業界に対しての理解

製薬業界に対しての理解は入職にあたって必須ではありません。

なぜなら、入職後に十分な研修が行われるからです。

実際のフィールドワークまで6 – 9ヶ月の研修が行われます。

メディカルアフェアーズはコマーシャル部門と違い、決まった資料以外を用いて医師と議論することができます。

であるがゆえに、規制が厳しく、その理解が重要になります。

このあたりは会社ごとにルールも違うので、入職後で十分かと思います。

したがって、入職時にこの知識は必用ありません。

製薬業界の経験値がある方は、製薬企業に対しての問題点、メディカルアフェアーズでそこに対して何をしたいか?までまとまっていると武器になると思います。

臨床経験

臨床経験はかなり高く評価される項目ですが、臨床経験がない事自体はマイナスになりません。

臨床経験のあるMSLはほとんどいないので。

臨床経験はMSL業務において貴重です。

医療現場にいる、医師・薬剤師・看護師には理解し難い部分だと思いますが、製薬企業にとって臨床経験は宝です。

企業の職員は患者さんと直接触れ合うこともないですし、実際の診断から治療、外来フォローまでのプロセスの理解に現実味がありません。

また、実際の治療における問題点の推測が難しかったりします。

ここがリアルに分かることで、Unmet medical needsと言われる、まだ満たされていない医療の需要を医師から引き出すことができます。

そしてこれこそが、メディカルアフェアーズ活動の起点となる部分になります。

したがって、臨床経験がある人材は圧倒的に有利です。

一方で、ほとんどのMSLには臨床経験がないので、これ事自体はマイナスに要因ではありません。

医師・薬剤師・看護師などの臨床経験がある方は圧倒的に有利です。
とはいえ、臨床経験がない事自体は何ら問題ないです。

ソフトスキル

コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルは必須です。

医師と議論して情報を引き出すことが仕事だからです。

また、講演会など仕事の依頼を医師に行う必要があります。

我々の意図を正確に医師に伝え、医師の思いや希望をすり合わせて、講演会を成功させる必用があります。

こういった点ではMRの方にアドバンテージがあります。

論理的思考

論理的な思考はめちゃくちゃ大事です。

科学的な議論に必用なのはもちろん、アウトプットに向けて自分でやることを組み立てる必用があります。

アウトプット達成のために自分の行っていることがどのように役立つのかを説明する必用があります。

このあたりは面接でも見られるポイントです。

研究職 (博士卒も含む) の方はここを鍛えているので、アピールポイントです。

まとめ

ベースとして最低限、論文が読める程度の英語および医学知識、コミュニケーション能力が必用になります。

加えて、製薬企業の理解、医療現場の理解、論理的思考などは加点につながりますからです。

ずぼら@元医師

ずぼら@元医師

製薬企業勤務、元医師

40代前半、2児の父。臨床医10年後に外資系製薬企業に就職。メディカルアフェアーズ所属。臨床医時代は臨床病院メイン。
メディカルアフェアーズメインの製薬企業情報、英語について情報発信。
今後、医療のDXが進むといいなぁ。
好きな言葉:効率がいい。楽。
課題:英語 (VERSANT 55点)

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